Question
労務管理と労務相談はどのような関係にあり、なぜ両方が重要なのでしょうか？
Answer
労務管理は従業員が安心して働ける職場環境づくりと組織的な仕組みの整備・運用を行う機能で、企業が継続的に発展し続けるために必要な、採用強化・人材育成・最適配置・離職防止といった重要な役割を担います。
労務相談は労働条件やトラブル、法令対応などに関する個別具体的な相談や問題解決を担う機能です。全ての企業・拠点で発生し、リスクと対応難易度が高く、アドホックな対応が必要となります。
両者は相互に補完し合う関係にあります。
Point
- 労務管理は予防的・組織的アプローチ、労務相談は個別・解決的アプローチ
- 法令知識に加えて現場の実情や人間関係を考慮した対応が必要
- 迅速かつ的確な判断・対応が求められるためプレッシャーが大きい
- 社内外の関係者との適時・適正な連携が必要であり、初動において正確な情報収集・判断が求められる
Explanation
労務管理と労務相談は、企業経営基盤の人材管理における両輪として機能しています。
労務管理と労務相談の特徴
定義、目的、主な業務内容、担当者について図に表記します。
両者の関係性において、労務管理の運用や課題の中で発生した疑問やトラブルを解決するために労務相談が行われます。労務管理担当者が自ら対応する、または専門家に相談することが多くあります。
難易度の高さの要因として、労務管理は法改正、社内制度変更等に適時対応が必要なミスの許されない業務であり、対応できて当然と位置づけられ、適正に評価されない場合もあります。
労務相談は答えが一つでない・感情的中立性が求めらえる・法的リスク・専門知識の必要性等が挙げられます。
企業文化や社会環境の変化が労務管理の難易度に影響し、労務相談の増加や複雑化につながり、迅速かつ的確な判断・対応が求められるためプレッシャーが大きい業務となります。労務環境の多様化に伴うリスクに配慮し、各拠点に人事労務担当者を配置するなど、多くのリソースを割り当てる傾向にあります。
これらの課題に対応するため、継続的な学習とナレッジの蓄積、ツールの利用による効率化、的確な情報収集・判断による管理者や専門家との連携が重要となります。
労務管理やタレントマネジメントに関するITツールは数多く存在しますが、労務相談の分野には、これまで有効なITソリューションがほとんど存在しませんでした。労務相談ロボットは、アドホックな対応が求められる労務相談業務に活用できる、AIによる革新的なDXソリューションです。労務相談業務の省力化の実現により、人事労務担当者は企業が継続的に発展し続けるために必要な活動に注力することができます。
